
私たちは普段何かしらの組織に属していますよね。
学校・会社・家族・友達のグループなど様々なものがあります。
そして、組織の中のメンバーと一緒に行動することが多いと思います。
組織に属していない場面でも、電車通勤やスーパーでの買い物など、ある場所で他の見知らぬ人と空間を共有していることがあります。
なので、周囲に誰もいないという状態はあまりないですよね。
そうな私たち全員に起こり得るのが、多数派同調バイアスとなります!
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それでは、さっそく見ていきましょう!
多数派同調バイアスとは?その意味は?

多数派同調バイアスとは
何か物事が起きたときに、とりあえず周囲に合わせようとすること
つまり、自分から率先して動くのではなく、周囲が動くのを確認して合わせようとするのです。
「空気を読め!」
「周囲に合わせろ!」
「なんで周りと違う行動をするんだ!」
そんな言葉を言われたことがある私たちにとって、周囲に合わせることは普通の行動かもしれません。
ですが、時と場合によっては大きな問題が起きてしまうのです。
1つ実際に起こった出来事を紹介していきます。
韓国の地下鉄火災!

2003年に韓国の地下鉄で火災が発生する事件がありました。
その事件では200人近くの人が命を落とし、150人近くが負傷するという大惨事になりました。
これだけの惨事になった要因は色々ありますが、その1つが多数派同調バイアスです。
事件直後の写真を見てみると、奇妙な光景が映し出されています。
それは、火災が起きて煙が車内に充満しているにも関わらず、乗客が普通に座っているのです。
普通なら誰かが率先して動いたり、自分から命の危険を感じて逃げたりするはずです。
しかし、周囲が平然としているので、乗客たちはそれに合わせてしまったのです!
なので、多数派同調バイアスが悪い方向に働くと、命を落とすこともあると言えます。
多数派同調バイアスが働く理由とは?

今でこそ1人で行動をしたとしても、命の危険にさらされる事は少ないです。
けれど、はるか昔はそうではありません。
昔の人たちは、みんなで一緒に狩猟採集をして生きていました。
その時代の人々は、集団から追い出されるようなことがあると、死への危険が一気に上がります。
ですから、周囲からハブられたり、集団から追放されないように意識して同調しようとしていたのです。
それが本能として、今の私たちにも影響してきています。


決して悪いことばかりではない!

今の時代で周囲に合わせることは、本当に良くないのでしょうか?
先ほど韓国の地下鉄で起こった事件では、大勢の人が不幸に見舞われてしまいました。
そんな命の危険がある場面では、自分から率先して行動したほうがいいです。
しかし、普段の生活や組織に属しているときはどうでしょうか?
一人一人が自分の好き勝手に意見を言ったり、動いたりすると、集団・組織がバラバラになってしまいますよね。
またそんな状態では、決め事もなかなかスムーズにいかないはずです。
ですから、集団・組織での行動をする上で、周囲に合わせることが大事にもなってくるのです!
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下に記事のリンクも貼っておくので、ぜひ読んでみてください!
最後まで読んでくれて、ありがとうございます!
今回は心理学用語の『多数派同調バイアス』について紹介していきます!