
フットインザドアを、『フットインザドアテクニック』とも呼びます。
これは、ビジネスでよく使われている心理学のテクニックです。
日常においても活用できるものなので、ぜひこの機会に覚えていってください。
こんな人にオススメ
- フットインザドアの意味を知りたい人
- 営業や恋愛で活用できる心理テクニックが知りたい人
それでは、さっそく見ていきましょう!
目次
フットインザドアとは?どんな意味?

『フットインザドア』という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
これは、心理テクニックの中でも特に有名なものとして、広く認知されています。
フットインザドア(テクニック)とは
小さな要求から段階を踏んでいって、少しずつ要求を大きくする心理テクニック
つまり、いきなり本来の要求を提示してはダメなんです。
小さな要求を積み上げていって、本来の要求を承諾してもらいます。
2つほど例をあげてみます。
最初から「2000円貸して」と言ったら断られていたかもしれません。
ですが、小さな要求→大きな要求とすることで、相手は要求を受け入れやすくなるのです。
もう1つ例を見ていきましょう。
こんな感じで欲求を2回に分けるパターンもあります。
逆に、「あれもやって!これもやって!」と一気にお願いすると、相手は承諾しづらいです。
そして、1回目の要求と2回目の要求の間隔が少しあいてたとしても、フットインザドアは働きかけます。
後でもう一回紹介しますが、時間の間隔があきすぎるのはオススメできません!
フットインザドアの由来とは?

フットインザドアは英語で、「foot in the door」と言います。
日本語に直訳してみると「ドアの中の足」となりますよね。
この状態、セールスマンがドアの内側に足を入れている場面を連想させます。
つまり、営業の訪問先でドアを閉められないように片足を入れているのです。
さすがに、そんな状態では無理にドアを閉めて追い払うこともできませんよね。
ですから、「セールスマンは足を入れることができたら勝ち」という言葉もあるのです。
その言葉が、フットインザドアテクニックの由来となっています。
フットインザドアの実験!
実験は1966年に、アメリカの心理学者である「スコット・フレーザー氏」と「ジョナサン・フリーマン氏」によって行われました。
実験の内容
カリフォルニア州の住民112人に対して行われた。
その住民の家を訪問をして、あるお願いことをした。
お願いの内容はこんなものです。
『お宅の芝生に「注意して運転しよう!」と書かれた看板を立ててもらえますか?』
結果は予想通り悪く、16.7%の人しかお願いを承諾しませんでした。
実は、このお願いをする2週間前に家を訪問して、小さなお願いをした家庭もあります。
内容はこんな感じです。
『家の窓か車のフロントグラスに「安全運転をしよう!」というステッカーを貼ってくれませんか?」
すると、この小さな要求にOKの返答をしていた人たちの76%もの人たちが、看板の要求も承諾してくれたのです。
つまり、「大きな要求のみ」と「小さな要求+大きな要求」の成功確率には大きな差ができたのです!
実験からも、フットインザドアテクニックの効果が分かりますね。
小さな要求と大きな要求のスパンが2週間あいていますが、あまり長期の時間をあけるのはお勧めできません。
その理由は、後ほど説明します。
このテクニックが発揮されるのは、人間のある心理が関係しているのです。
次の章で紹介していきます。
なんで要求を承諾してしまうの?

フットインザドアが働きかけるのには理由があります。
それは、人間が一貫性を持つからです。

つまり、1度お願いを承諾した自分を、そのまま維持しようとするのです。
反対に、お願いを1度受け入れたのに、次のお願いを拒否するということをしたくありません。
なぜなら、一貫性が損なわれるからです。
そういった理由で、フットインザドアは効果があるのです。
『人の一貫性』について詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事を読んでください!
実際に活用してみよう!

では皆さんに、すぐにフットインザドアテクニックを使えるように、活用例を紹介します。
今回のシチュエーションは、「恋愛」と「営業」です。
順番に見ていきましょう!
恋愛での活用!
恋愛で、出会ったばかりの相手にいきなり大きな要求を提案するのは良くないです。
ですから、承諾してくれそうな小さなお願いから提案していきます。
例えば映画を誘いたい(大きな要求)とします
これは成功例ですが、いきなり映画を一緒に行くよりも、間に小さな要求を挟む方が、相手は承諾しやすくなります。
ここでは、一回しか小さな要求を入れていませんが、実際にはもう何回か入れてあげてもOKです。
ただし、いつまで経っても本来の要求をできないという事は避けてくださいね。
営業での活用!
いきなり「商品を買ってください!」と言っても、買ってくれる確率は低いです。
そこで、フットインザドアを使います。
アパレル店員はフットインザドアをうまく使っているので、実例を紹介します。
いきなり、購入してくれと言うとお客さんに引かれてしまいます。
なので最初は、「見てください」「試着してみてください」と小さな要求をし、最終的に商品を買ってもらうことに成功しています。
この手法は営業の様々な場面でいかせるので、ぜひ取り入れてみてください!
活用する際の注意点!

最後にフットインザドアの注意点を紹介していきます。
ただ小さな要求と大きな要求をするだけだと、効果が薄れてしまう恐れがあります。
それを避けるためにも、3つの注意点があります。
- 要求の差が大きすぎないようにする
- 要求のジャンルを合わせる
- 要求のスパンをあけすぎない
1つずつ説明していきます。
注意点1、要求の差が大きすぎないようにする
1つ目の注意点は、要求の差が大きすぎないようにすることです。
こんな感じで、大きな要求と小さな要求に差があると、普通に断られます。
ですから、要求の程度を考えてフットインザドアを活用してください。
注意点2、要求のジャンルを合わせる
2つ目の注意点は、要求のジャンルを合わせる
こんな感じに要求のジャンルを変えてしまうと、話の辻褄が合いません。
最悪、相手に対してあなたに利用されていると感じさせる恐れがあります。
ですから、要求のジャンルも似たようなものにしましょう。
注意点3、要求のスパンをあけすぎない
3つ目の注意点は、要求のスパンをあけすぎないことです。
これでは、相手が小さな要求を承諾したことを忘れてしまいますよね。
すると、ドアインザフェイスの効果がなくなってしまいます。
なので、できるだけ短いスパンで要求を繰り返すと良いです。
合わせて読んでおきたい記事
フットインザドアのまとめ
ページ内を簡単にまとめていきます。
- 小さな要求から段階を踏んでいって、少しずつ要求を大きくする心理テクニック
- 人間が一貫性を持つから
- 要求の差が大きすぎないようにする
- 要求のジャンルを合わせる
- 要求のスパンをあけすぎない
最後まで読んでくれて、ありがとうございます。
今回は『フットインザドア』を紹介していくよ!