
日常に潜んでいるとても有名な心理現象になります。
このページ内では徹底解説していくので、ぜひ最後まで読んでください。
それでは、さっそく見ていきましょう!
目次
松竹梅の法則とは?その意味は?

まずはこちらを見てください。
Q:初めて入った店で、3つの種類のラーメンがありました。
みなさんならどれを選びますか?
特選ラーメンを選んだ人が多いのではないでしょうか?
こういった選択を迫られたときに、人間の心理では真ん中を選ぶ傾向があります。
先ほどの例でいうと「900円の特製ラーメン」です。
この心理現象を『松竹梅の法則』と言います。
松竹梅の法則とは
3つの選択肢があるときに、人は真ん中を選びやすい法則

松竹梅の法則を『松竹梅理論』と呼んだり、英語では『ゴルディロックス効果』とも言うよ!
全部同じ意味だから、どれか1つ覚えておけば大丈夫だよ。
3つの選択肢が選ばれる確率は
- 一番高いもの(20%)
- 真ん中のもの(50%)
- 一番安いもの(30%)
半分の確率で真ん中が選ばれ、一番高いのよりは、一番安いものを選ぶ人が多い感じです。
この法則は、実際に証明もされています。
そこで次の章では、実験例を紹介していきます。
松竹梅の法則の実験!
実験は2回に分けて行われました。
順を追って見ていきましょう!
実験1の内容
参加者を集めて、買いたいデジタルカメラを選んでもらう。
その際に、こんな選択肢を用意した。
カメラA:高めの価格
カメラB:安めの価格
実験1の結果
カメラAとカメラBを選んだ割合は、それぞれ50%ずつで差は出なかった。
実験2の内容
実験1とは違うグループの人に、買いたいデジタルカメラを選んでもらった。
そのとき、これらの選択肢を与えた。
カメラA:高めの価格
カメラB:AとBの真ん中の価格
カメラC:安めの価格
実験1と違う点は、選択肢を3つにしたところです。
実験2の結果
50%以上の人が真ん中を選び、カメラAとカメラBを選んだ割合を比べると大差はなかった。
ここからも分かるように、選択肢を3つにしただけで、真ん中を選んでいますよね。
実際にこの法則を利用している企業は沢山あります。
次にその例をいくつか挙げていきます。
松竹梅の法則の例!

例を挙げるとした、まずはマクドナルドです。
思い出してみてください。
マクドナルドの飲み物やポテトは「S・M・L」と3つのサイズに分かれていますよね。
Netflixの視聴プランもそうです。
「ベージックプラン・スタンダードプラン・プレミアムプラン」の3つに分かれています。
他には、Kindle Unlimited用の端末があります。
Kindle Unlimitedを簡単にいうと、Amazonが提供している月額制で本が読めるサービスです。
Kindle Unlimitedには専用の端末があって、別で売られています。
端末の価格はこんな感じです。

ここでは紹介しきれないほど、数多くの企業が選択肢を3つにしてマーケティングをしています。
でも、何で真ん中の価格を選んでしまうか不思議ですよね。
次の章では、その理由を説明していきます。
松竹梅の法則が働く理由!
松竹梅の法則が働く理由は大きく分けて2つあります。
この2つです。
- 損失回避性
- 周囲の目
1つずつ説明していきます。
理由1、損失回避性

1つ目の理由は、損失回避性が働くからです。
損失回避性とは、人間の「損したくない!」という心理のこと。
つまり、人間は得をしたいという気持ちよりも、損を回避したいという気持ちが大きくなるのです。
例えばこの3つが売られていたとします。
もしイヤホンを買うとしたら、損する場面を避けようとします。
10000円のイヤホンを買った場合に起こり得る損とは?
- 真ん中の価格の物とそこまで音質が変わらない
- 一番高いお金を払う
- 真ん中の物でも満足できた
3000円のイヤホンを買った場合に起こり得る損とは?
- 質が悪い可能性が高い
- 満足しにくい
- 高い方を買えばデメリットを防げる
こういった損を避けたいと思います。
すると、損失を感じにくくなる真ん中を選んでしまうのです。
損失回避性を詳しく知りたい方はこちら
理由2、周囲の目

2つ目の理由は、周囲の目が気になるからです。
人それぞれお金に対する感覚や価値観は違いますよね。
そして、持っているお金の量も違います。
ですから、お金の使い方によって周囲に与える影響は異なります。
例えばこの3つが売られています。
もし一番安いものを買うとしたら、
「貧乏だと思われたらどうしよう…」
「ケチだと思われたらどうしよう…」
購買者はこう考える可能性があります。
逆に一番高いものを買うとしたら、
「贅沢しすぎに思われたらどうしよう…」
「無駄遣いに思われたらどうしよう…」
このように考える人がいます。

気にしすぎにも思えますが、こういった人が多いのは事実。
ですから、高くも安くもない真ん中を選ぶ人の割合が高いのです。
松竹梅の法則を活用したい!そのポイントとは?
松竹梅の法則を活用するに当たって、ポイントは2つあります。
- 3つの選択肢にする
- 価格の比率を意識する
ポイント1、3つの選択肢にする

松竹梅の法則を活用するには、選択肢は3つでなければいけません。
つまり、2つでも4つでもダメです!
2つがダメな理由は、安い方を選ぶ確率が3つの選択肢の時より上がるからです。
こう考えてしまい、安い方を選びがちです。
4つがダメな理由は、選択肢が多すぎるからです。
なぜなら、選択肢が4つ以上になると、人は何も選ばないことが多くなるのです。

こういった理由から、選択肢は3つが良いです。
ポイント2、価格の比率を意識する

価格の比率は松竹梅の法則を使う上で大切です。
これを見てください。
これだと不自然ですし、品質を疑います。
選択肢が3つある意味がなくなっています。
これだと、みんな一番安いものを選んでしまいますね。
なぜなら、比較すると他の2つが高すぎるからです。
ですから、松竹梅の法則を活用するには、3つの価格の設定を気をつけてください!
松竹梅の法則を知った上でできること!

ここまで読んでくださった方は、松竹梅の法則を理解してくれたと思います。
そこで、松竹梅の法則を知っているからこそできることがあります。
それは、直感で真ん中を選ぶことを避けることです。
例えばこの3つが売ってるとします。
松竹梅の法則では、真ん中を選びがちです。
それを知っている私たちは、1度よく考えたり、評価を調べることができます。
購買する前にこういった疑問を考えたり、ネットで調べたりします。
そうすると、より良い買い物ができるはずです。
皆さんも買い物前には、松竹梅の法則を思い出してください!
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松竹梅のまとめ
最後にこのページ内を簡単にまとめていきます。
- 3つの選択肢があるときに、人は真ん中を選びやすい法則
- 松竹梅理論
- ゴルディロックス効果
- 損失回避性
- 周囲の目
- 3つの選択肢にする
- 価格の比率を意識する
最後まで読んでくれて、ありがとうございます!
今回は『松竹梅の法則』を紹介していくよ!